ファストドクターと提携医療機関が、子どもの発達障害に関する診療待機が長期化している現状を踏まえ、オンラインでの相談・診断が可能なサービス「小児発達オンライン」を2024年12月2日より開始。
小児発達オンラインは、全国の3歳から18歳までで発達障害(ADHD、ASD、LDなど)が疑われる、または診断を受けたものの、専門医療機関への受診が難しい方に向けたオンライン診療サービスとなっており、医師は必要なアセスメント期間を経て、診断や治療の必要性を慎重に判断し、そのうえで必要な場合、専門医療機関での診療や学習環境につながるよう支援していきます。
また、必要に応じて公認心理師によるオンラインのカウンセリングサービスと組み合わせることで、スクリーニング検査や学習支援、ソーシャルスキルトレーニングなど、特性に合わせた支援を提供。
診療時間は、子どもの学業や親の就業に支障をきたさないよう配慮され、平日夜間や休日など、通常の医療機関の対応が難しい時間帯が対象となっています。
このサービスは、オンライン診療を活用することで「地理的・時間的な医療アクセスの制約」や「予約の取りにくさ」といった課題に対応するとともに「ひきこもりによる外出困難」や「対面診療に恐怖感を抱える場合」など、様々な理由で受診が難しい子どもとその家族に対し、早期の重症度判定(トリアージ)と初期診断の機会を提供します。
これにより初診待機の長期化による症状の悪化を防ぎながら、必要な患者が専門医療機関で適切な診療を受けられるよう支援。
近年、子どものメンタルヘルス課題は増加傾向にあり、児童精神科の需要は急増しており、特に自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)などの発達障害の可能性があり、特別な教育的支援を必要とする児童生徒の割合は11人に1人にのぼることや、外来患者の約半数を占めることが専門機関によって報告されています。
このような背景から、近年、児童精神科への受診はますます困難さを増しており、各医療機関は、初診待機解消のために多くの工夫をしているとはいえ、初診の待機日数は全国平均で3ヶ月、地域によっては1年以上を要しており、こうしたアクセスの制約は、症状の重症化や問題の複雑化、さらには家庭環境の悪化など、子どもやその家族に深刻な影響を及ぼしていきます。