発達障害に関する情報は多くなってきているとはいえ、職場にいる彼らと共に仕事をすることについては、必ずしも正確な情報が広がっているとは言えません。
発達障害グレーゾーンの部下たち
- 著者:舟木彩乃
- 発売:2024/11/7
- 言語:日本語
- 新書:232ページ
- ISBN-10:4815626375
- ISBN-13:978-4815626372
本書のテーマである「グレーゾーン」は、発達障害の傾向がありながら、その診断が付いていない人たちで、「グレーゾーン」については、なおさら正確な情報が伝わっていないことも多く、発達障害の人とはまた少し違った特性があることは知られていません。
筆者はカウンセラーやアドバイザーとして、これまで行政機関・民間企業・病院などで、約1万人の悩みを聴いてきており、その中には、グレーゾーンの人たち、さらにその上司や部下に当たる人たちもたくさんいたのだそうです。
グレーゾーンの部下を持つ上司が、部下の言動に振り回され、管理能力がないと評価されて悩んでいる・・。
グレーゾーンの上司を持った部下が、上司の指示がコロコロ変わり、ストレスで会社に行くことが嫌になっている・・・。
職場において上記のようなケースに対する相談は増えてきているようで、本書では、主にグレーゾーンの部下を持った人に向けて書かれているのですが、その逆のグレーゾーンの上司を持ったときの対応法についても書かれています。
発達障害グレーゾーンは、社会に出てから発覚するケースが多く、職場のサポートには課題が多く残されており、本書では、発達障害グレーゾーンの特性から、彼らとの関わり方まで、職場で起こりうる事例をもとに分かりやすく解説されています。
その一方で、グレーゾーンの人たちが持つ特性を活かすことも組織全体の成長のチャンスにつながり、第6章では、組織としてできることについて具体例を挙げて紹介されています。
違和感を抱く部下や上司を持った人、職場のストレスマネジメントに関わる人の必読の一冊!