政府が最重要政策と位置づける「異次元の少子化対策」において、1人の保育士が担当する子どもの数を定めた配置基準を改善する方向で調整に入ったようです。
現在の配置基準は、保育士1人につき1・2歳児は6人、4・5歳は30人などの上限が定められているのですが、保育士らの団体はこのままでは十分な保育ができないと訴えています。
厚生労働省によれば、保育士の資格を持つ登録者数は、2020年時点で167万3000人で、このうち実際に保育士として働いていない人が102万8000人に達しているようです。
現状では保育現場は人手不足に悩み、22年10月の保育士の有効求人倍率は2.49倍と全職種平均の1.35倍を大きく上回っているとはいえ、働く時間の長さや仕事の多さ、人間関係を理由に保育士をやめている人は多いのだそうです。
全国の待機児童数は、22年4月1日時点で2944人と1994年の調査開始以来最も少なくなっている一方、隠れ待機は20倍の6万1283人に達しているともいわれ、短時間勤務の保育士へのニーズは大きく、短時間勤務を広げつつ、待遇改善を進めることが欠かせません。
「異次元の少子化対策」、一体どこまで本気で考えられているのでしょうかね?
言葉遊びだけでは終わって欲しくありませんね。