KADOKAWAが、コミックエッセイ「好きになった人はアスペルガーでした」(著者・ちくわ 監修・宮尾益知)を12月1日(木)に刊行。
「好きになった人はアスペルガーでした」
- 定価:1430円(本体1300円+税)
- 発売日/配信日:2022年12月1日(木)
- 発行:株式会社KADOKAWA
「大人の発達障がい」をテーマにしたコミック
大人の発達障がいに対する関心が少しずつ高まってきており、最近では「発達障がいのグレーゾーン」「ADHD(注意欠如・多動症)」などの言葉を見かけることも少なくありません。
そんな、今注目の「大人の発達障がい」をテーマに、ウォーカープラスで連載され人気を博した漫画「好きになった人はアスペルガーでした」が書籍化され、12月1日に発売されました。
アスペルガー症候群は、発達障がいの中の1つで「対人関係が苦手」「人の気持ちが想像できない」「こだわりが強すぎる」などの傾向がみられます。ただし知的発達や言葉の遅れなどがないため、周囲からは変わった性格の一種とみなされ、なかなか気づかれにくいのが特徴です。
彼の発達障がいと向き合い、解決策を2人で見つけていく
子供のような無邪気さや裏表のない言動に好感を抱き、テニススクールの担当コーチと交際を始めた著者の“ちくわ”さん。ところが、その直球すぎる傾向は実はアスペルガー症候群の特性によるものでした。そのことを知らないちくわさんは、一般の常識から外れた言動を繰り返す彼に対して次第に違和感を募らせ、ストレスを抑えきれなくなってしまいます。
ついに怒りが爆発したちくわさん。すると彼は、アスペルガーの特性のために当時の妻を精神的に追い込み、結局離婚した話を告白しました。普通なら不安になるところですが、ちくわさんはそれを受け入れた上で交際を続けます。
そして結婚、子育て…環境が変わるにつれ、それまで知らなかった夫の特性に気づくことや、コミュニケーションの不具合も増えていきます。ちくわさんは何度も挫折しかけますが、それでも彼と2人で克服するための対策や生活の工夫を見いだしていきます。
発達障がいの特性が、漫画にすることでわかりやすいものに
著者はこの本について、まず漫画化(イラスト化)による見た目の分かりやすさがポイントと語ります。「アスペルガーの夫とのトラブルは、言葉のコミュニケーションだけでなくノンバーバル(人の表情や態度などの非言語な部分)のズレで起こります。
また、目や足が不自由な障がいなどとは異なり、見た目には気づきにくい障がいです。よって、イラストに起こすことで、発達障がいという、一見分かりづらい内容も頭に入ってきやすい書籍になっていると思います!」。
また「発達障害と人間関係 カサンドラ症候群にならないために」(講談社現代新書)など多数の著作がある宮尾益知先生のコラムも参考になるとのこと。「アスペルガーにはどんな特性があるのか、一緒に暮らすためのコツはどういったところなのか、などが詳しく解説されており、学びある1冊になっています」。
最後に「まだまだ認知度の低い大人の発達障がい。読者の皆様と、発達障がいをつなぐ架け橋のような1冊になるよう、心を込めて描きました。手にとっていただけるとうれしく思います」。