発達障害とは、一言で言えば脳機能の特性で、状況を読んだり、人の気持ちを推測したりする脳の働きが定型発達の人より弱いことがわかっています。
この本は、これまで1万人以上の発達障害の人たちと向き合ってきた精神科医の著者が、発達障害の特性を持つ人、とりわけADHDとASDの人が「見ている世界」を紹介する一冊となっています。
発達障害の人が見ている世界
これまで1万人以上の発達障害の人たちと向き合ってきた精神科医の著者が、発達障害の特性を持つ人、とりわけADHDとASDの人が“見ている世界”を紹介する一冊です。
- ISBN-10 : 4776212188
- ISBN-13 : 978-4776212188
空気を読めない、会話が成立しない、片付けられないといった発達障害の人の考え方や行動の理由を具体的に解説。
- 失礼なことを平気で言ったり
- 繰り返し約束を破ったり遅刻したり
- すぐに泣いたり怒ったり
- じっとしていられなかったり..
理解に苦しむその言動も、本人たちが物事をどう受け止め、感じているのか、その見ている世界を理解し、対応策を学ぶことで、ともに生きるのが楽になるはずです。
例えば、「発達障害の人には社交辞令や皮肉が通じない」という困りごとの場合、その理由が「脳の特性により、言葉を字義通りに受け取ってしまう」という原因によるものだと知れば、少しは気持ちが落ち着くでしょうし、「発達障害の人と話すときは、極力ストレートな表現を心掛ける」という対処法にも納得がいくはずです。
この本では、大人から子どもまで、そんな身近にある困りごとを32例が掲載され、その理由と対応策を紹介しています。
「自分も発達障害かも?」と思う人も、生きづらさの正体を知ることで適切にサポートを受けたり、対応策をとったりしていくことで、困りごとが解決されていくことでしょう。
特性を持つ子どもの親御様も、子育てが少し楽になるはず。
定型発達の人でも、発達障害の特性に似た傾向を持つ人は、決して少なくなく、発達障害との診断はくだらなくとも、発達障害の特性を持つ“グレーゾーン”の人もいます。
- 発達障害なのか。
- グレーゾーンなのか。
- 定型発達なのか。
そういった診断的な面だけにこだわらず、様々なコミュニケーションの困りごとを解決するツールとしてこの本は役立つはずです。